さくらとは『桜』ではないくて、客を寄せる「さくら」のことです。
子供の頃、父の転勤で福岡に住んでいて、
年末からお正月にかけて、家族で鹿児島に行きました。
その時の話です。
その頃はまだそんな便利なときではなく、
確か鹿児島本線かなにかで、結構な時間をかけて、行ったはず。
車中で弟が熱を出し、桜島が正面に見えるきれいなホテルで、
母に付き添われて寝込んでしまって。
仕方ないので、父と私が2人で市内見物に出かけたのですが、
当たり前だけど、さつま揚げのお店が沢山並んでいました。
当時おそらく12 ,13歳位だった私は、
薩摩=さつま揚げ
に感動を覚えて、さつま揚げを食べる事に。。。
どこが美味しいお店だとか、そんな情報は無かったから、
適当に空いてて、きれいなお店の店先で、
父と二人、さつま揚げを買って、
包んでもらっている間に立ち食いをしました。
私たちがお店から離れる頃には、お店はお客さんでごった返していて。
父は笑いながら、
こういうの「さくら」っていうんだ、と言って笑ったのでした。
多分当時はまだ、40歳くらい。若い若い。
いつもは、仕事から帰ったあとの、
気難しそうな顔ばかり見ていた父の顔が、
実はそうではない、末っ子特有の、
いたずらっ子ぽい顔になっていたのが意外で、ちょっと楽しかったのです。
それ以来「さくら」は、
鹿児島と結びついて記憶されています(笑)。
そうそうこの時、目の端には「桜」島が見えていたっけ。
結局この旅行は、父との二人旅となり、
翌日には、突端の開聞岳へと脚を運び、
山の上から真っ青な海を眺めたのを覚えています。
お正月の鹿児島は福岡と違い、明るく暖かったです。
今年も後わずかとなりましたね。
読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございました。
良い年をお迎えくださいね。