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2013/08/12

森の中にたたずむ音楽堂


どこまでも深いアプローチ、

車を森の奥へと走らせた。






写真ではまだ、明るさを残しているけれど、
気温から感じられるのは、もう夕涼みの時間帯だということ。
静けさがあたりをやわらかく包み込んでいた。






ここで今まで一体、どれだけの素晴らしい音楽会が、
執り行われてきたんだろう。

数々の人との出会いと音の融合。

織りなされてきたその時々の輝きは、
この空間からも感じとれる。






手入れの行き届いた庭の傾斜を登ってみたら、
木の良い香りがしてきた。

どんなに東京の空気がきれいと言われてても、そんなのまったく違うレベル。
つややかで爽やかで、懐かしい香りだった。


生き物の気配がする。
森は生きている。
生きているからこそ、もたらされる恵みがあり、
私たちに飾らない、Natural で Peaceful な喜びを与えてくれる。















私たちが何を心地よいと感じ、何を大切に守ろうとしているのか。
皮膚感覚でそれが、伝わって来る場所だった。


魂や遺伝子に刻み込まれているけれど、普段は全く閉じられている記憶。
その蓋が開けられてしまった感じがする。


わずか30分ですらそうなのだから、
森の奥に一夏でも住んでしまったなら、もう東京には帰れないんだろうな。

ふとそんなことを思った。






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